fripSide 「Decade」
- アーティスト: fripSide
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2012/12/05
- メディア: CD
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小室哲哉、浅倉大介、五十嵐充、木村貴志、伊秩弘将…聴いてる間はそういった90年代 J-POP 史を彩ったプロデューサー陣の名前が脳裏を過ります。煌びやかなシンセサウンドと4つ打ちトランスビートでギラギラと着飾ったアッパー系ポップスオンパレード。夢見るミライヘ向かう爽快な疾走感、大サビの転調も決して外さないメロディの高揚感。極めてストリクトに方向性を定め、正を以て義を成すって感じで聴いてる間は頭をガンガン殴られてる錯覚に陥ります。なんせ本当に全曲やってること同じだもんな。直球勝負のみ。
今回アルバムタイトルにもある通り10周年を兼ねてるってことで前任ヴォーカリストも参加してますが、声質は似ていてあまり差異は感じません。あと 「way to answer」 では生のラウドなバンドサウンドをフィーチャーしてますが、スクエアな疾走感は共通していてやっぱりそこまで差異は感じません。しかも大体が5〜6分とポップス的にはたっぷりな尺でいい加減ゲップが出そう…しかし中盤 「whitebird」 からはしっとり落ち着いたミドル/スロウ曲が並ぶ。うむーでも箸休めとしては良いけど、薄味な楽曲に少々物足りなさを感じてしまうのは我がままでしょうか。
しかしまーこの潔さよ。サディスティックと言えるくらいに一切脇目を振らず信じた道を猛進するスタイル、この純度の高さは10年間コレをやってきた自信の表れなのかもしれません。この手のトランスポップは単なる流行では終わらない、時代ごとのブラッシュアップを受けていつの時も変わらない輝きを放つ、普遍的な魅力を持った音楽なのだと。お約束、形式を重んじるということは大事なことでもありますからね。多分。
2年ぶりとなる通算7作目。
Rating: 7.0/10