FUJI ROCK FESTIVAL '12 2日目


昨日に続いて2日目です。この日も全くもっての快晴。もうちょっと頑張っても良いんですよ雲。


SEUN KUTI & EGYPT 80 @ GREEN STAGE
3年ぶりの出演となった Fela Kuti の末裔。俺は前回の時もグリーンで見てましたが、今回は120分のフルセット!この青く晴れた真っ昼間にアフロビートで踊ったりビールと肉で食っちゃ寝したりしながら気が済むまでライブ見れるっていう。ああー良い。とっても良い。前の日の疲れを引きずっててどっちかと言うと寝てる時の方が多かったけど。 Seun は相変わらず屈強な身体を柔軟にクネクネさせて踊り、サックスの音色を高らかに響かせる。音楽性と環境がフェス的に理想の形で合致した気持ちの良いアクトでした。ほどほどに調子を整えたところで移動。


MONO with The Holy Ground Orchestra @ WHITE STAGE
前回見たのもフジだったかな…?だとしたら4年ぶりに見る4人組ポストロックバンド。基本的にはやはり変わらず、静寂から轟音へ移り変わるポストロックの王道手法をカッチリ踏襲した楽曲ばかり。なのですが、今回は今まで見た中で一番良かったです。オーケストラを後ろに従えてるだけに楽曲の方もクラシックの手法/作風を取り入れたものが多く、ドラマチックで壮大なメロディをバンドサウンドとオーケストラの双方で最大限までブーストさせるという、彼らの目指す方向性を深く追求した内容。壮絶なエモーションの奔流、気力を全て使い切ってなお擦り切らせる切迫した演奏から、真に迫る凄みが感じられました。おそらく過去最高の劇的ダイナミズム。自分たちの信念を曲げずに個性を純化してきた、その成果が十分に発揮されたステージだったと思います。


ROVO @ WHITE STAGE
フジロックではお馴染みのインストバンド6人組。俺はライブ見るのは初めてでしたが、一応どんなのかは知ってるといったくらい。手数とスピードで高揚感を最大限まで高めるリズム隊、宇宙的に膨張するギターとヴァイオリンの音色。確かに安定しててさすがの迫力ではあったけど、予備知識そのまますぎて特に新しい発見とかもなく冷静に見てしまったという。


CARIBOU @ WHITE STAGE
カナダ出身のエレクトロアーティスト。ライブでは4人組のバンド編成で、ポストロックとエレクトロニカの中間を行くサウンドサイケデリックな要素もあったりして凝ったサウンドデザインでしたが、なんか途中で眠くなって飽きた。前の日に James Blake 見てたから余計タルく感じてしまったのかもしれない。


サカナクション @ WHITE STAGE
フジロックにはちょっと意外な気のするサカナ。しかしホワイトは入場規制がかかるほどにビッシリ。満を持しての登場という感じですね。 SE からすでに客の熱気も沸点に達しそうなところで、メンバー登場しラップトップ5台を横一列に構える。彼らもワンマンライブを何回か見に行っていたのですが、基本的に彼らはセットリストをひとつ決めて、それを演出含めてカッチリ作り込んだステージングを正確にこなしていくというライブを演るわけです。んで今回は先日の Zepp ツアーのハイライト凝縮版。 「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」 に始まり、 「アルクアラウンド」 「ネイティブダンサー」 「アイデンティティ」 「ルーキー」 と代表曲/鉄板曲のオンパレード。もうこれ盛り上がらないわけがないだろうという感じで最後方までノリノリでした。基本的に4つ打ちリズムとクセの少ないキャッチーなメロディという分かりやすい組み合わせですが、しっかり踊れてサビでは一緒に歌えてっていう、単純に楽曲が良く出来てるのだよな。メジャーバンドとして最前線でやっていく気概みたいなものも感じられる、堂々とした演奏っぷりでした。


OL Killer @ RED MARQUEE
いろんなトリをすっ飛ばして夜の部へ。岡村靖幸が DJ セットやるために組んだユニット。いきなり Folder 「パラシューター」 という衝撃の幕開けでしたが、ごめんなさい後はネタが分からなかった…。しかしそれでも十分楽しめるビートの太さとネチっこさ。夜の闇に淫靡なムードを醸し出すアゲアゲのダンスナンバーぶっ通しで、岡村ちゃんもテンション高く 「フジロックベイベー!」 連発。バックの VJ も OL に対する健全な中学生的妄想で満ち溢れていて実に岡村ちゃんらしかった。同じ4つ打ちでもこれだけ記名性をアピールできるんだから凄いよな。次は本チャンのライブでお願いします。


電気グルーヴ @ RED MARQUEE
ようやくライブ見れた。深夜と言えど当たり前のようにマーキーはギッチギチ。前のアクトを受けて 「どぉなっちゃってんだよ!!」 卓球の叫びから 「ハロー!ミスターモンキーマジックオーケストラ」 からスタート。うお、この曲から始まるとは思わなんだ…名盤 「イルボン2000」 を彷彿とさせるオープニングで俄然テンション上がる。その後は 「少年ヤング」 「Acid House All Night Long」 といった最近の曲から、4つ打ちにアレンジを変えた 「ガリガリ君」 や 「FLASHBACK DISCO」 など過去のキラーチューンを織り交ぜた展開。 OL Killer に比べると音圧は大人しめだった気がするけど、鉄板のダンスグルーヴで盛り上がれるのは確か。瀧は今回レゴみたいなロボット着ぐるみきたり、鍋蓋コンコン叩いて煽ってみたりと小ネタに事欠かない。 「N.O.」 で大合唱したり 「富士山」 でバカみたいに叫んだりしながら夜の温度や湿度は高まっていくのでした。


もみくちゃになった雑巾みたいになって3日目に続く。